「独壇場」なんて場はありません。
ある女性作家が毎週一冊の文学作品を紹介するラジオの番組。
「このくだりの描写なんて、まさに○○さんの独壇場ですよ」
ことばが商売道具の作家が平気で「独壇場」なんて使うとは…と興ざめ。
誤用の「独壇場」が定着しているとわかっていて敢えて使っているとすればそれも罪深い気もする。
ただ、誤用の「独壇場」がこれだけ一般化してしまうと、正しいほうの「独擅場」を使って、却って人から聞き咎められる畏れもある。
「独り舞台」と言い換えるのが無難なのかもしれない。
ちなみに…
正しくは独擅場(ドクセンジョウ)
演壇で独りでしゃべっているイメージから、「独壇場(ドクダンジョウ)」と誤用され出したのだとか。